マラソン当日にぜひ実践したい、時間ごとの完走食事術
参加者がみんなでパスタを食べながら親睦を深め
完走を誓い合う「カーボローディング・パーティ」。
マラソン大会の前日行われる催しとして、ポピュラーなものです。
大会を華やかに盛り上げる目的もありますが
本来は、マラソンの参加者が元気で完走できることを願う
栄養学的にとても意義のあるイベントなのです。
マラソンランナーが心地よく完走できる
マラソン当日の時間ごとの食事術をご紹介しましょう。
ランナーのガソリン!? 炭水化物
マラソン大会当日に向けて、しっかりトレーニングを積み
完走できる自信をつけて、それで準備万端でしょうか?
では、あなたに問います。
ゴールまで走りきるだけのエネルギー、ありますか?
しっかりした走りの性能があるクルマだって
ガソリンがなければエンジンがかからないのと同じ。
マラソンランナーも、ガソリンを満タンにしておかなければ
完走は覚つきません。
マラソン大会恒例の「カーボローディング・パーティ」を
例にとって説明しましょう。
カーボとは炭水化物を表す英語carbohydrate(カーボハイドレイト)
を略したもの。ローディングは「詰め込む」ですから
カーボローディングとは炭水化物を積極的にとることを意味します。
炭水化物は、消化吸収されると肝臓と筋肉にグリコーゲンとして蓄えられ
マラソンを走るときのエネルギー源となります。
つまり、クルマのガソリンと同じ。
パスタでグルコーゲンをいっぱい蓄え、みんな元気に完走してください!
という意味が「カーボローディング・パーティ」にはあるのです。
マラソンを完走するための当日の必勝食事術
マラソンを快適に完走するには、食事のとり方が大きなポイント。
当日の理想的な食事メニューを、時間帯ごとにご案内します。
スタート3~4時間前
炭水化物を食事でしっかりとるカーボローディングを実践します。
【主食】食べ慣れたパスタ・ごはん・麺類などの炭水化物を
普段よりやや多めにとることを心がけます。
【おかず】ポテト・カボチャサラダや豆類は、炭水化物を多く含むおかずとして最適。
炭水化物をエネルギーに変えるサポート役のビタミンやミネラルを含んだ「納豆」もオススメ。
【デザート】グリコーゲンの蓄積を促すクエン酸を含んだ
オレンジ・グレープフルーツなどの柑橘系果物も
ぜひとりいれたいメニュー。ジュースでも可。
スタート直前
マラソン会場までの移動中にも、エネルギーは消費されています。
お腹が空いたなと感じるようであれば
補食をとることをオススメします。
ただし、消化の良いものを選ぶことが大切。
もちろん、喉が乾くと感じる前に、水分補給はしっかりと。
【補食】おにぎり・あんぱん・バナナ・ゼリー状のエネルギー補給食
マラソン中
走っていると、エネルギーは大量に消費されます。
お腹が空いたと感じる前に、エイドセンターなどの休憩所で
水分補給とともに糖質を多く含んだ食事をとること。
【補食】バナナ・チョコレート・ゼリー状のエネルギー補給食
ゴール直後
ゴールの感動をたっぷり味わいつつも、栄養補給も忘れずに。
糖質を中心に、ミネラル成分を含んだ食事を心がけます。
ゴール後の食事が、明日以降の生活に大きく影響します。
【補食】おにぎり・パン類・果物・ゼリー状のエネルギー補給食
⚫︎最後に、マラソン当日には食べるのを避けたい食事。
- なまもの
- ゴボウなどの繊維質を多く含んだもの(ガスがたまりお腹が張るので要注意)
- 塩辛いもの(喉が乾きやすいので要注意)
マラソン当日・時間ごとの完走食事術ポイントまとめ
炭水化物は消化吸収されると肝臓と筋肉にグリコーゲンとして蓄えられ
マラソンランナーのエネルギー源になるので、多めにとることが大切。
絶えず水分補給を行うことは、言うまでもありません。
【スタート3~4時間前】
●食べ慣れたパスタ・ごはん・麺類などの炭水化物を普段よりやや多めに。
●ポテト・カボチャサラダや豆類。ビタミンやミネラルを含んだ「納豆」。
⚫︎オレンジ・グレープフルーツなどの柑橘系果物。
【スタート直前】
●おにぎり・あんぱん・バナナ・ゼリー状のエネルギー補給食。
【マラソン中】
●バナナ・チョコレート・ゼリー状のエネルギー補給食。
【ゴール直後】
●おにぎり・パン類・果物・ゼリー状のエネルギー補給食。
マラソンランナーにとって、当日の食事による栄養補給はとても重要。
いくらトレーニングを積んでも、当日の食事ひとつで台無しになることも。
マラソン当日は、時間ごとの食事に気をつけて、気分良く完走してください。
グッドラック!